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中国特許の無効審判請求時の特許請求の範囲の減縮補正

中国では日本の訂正審判に対応する制度がなく、特許付与後に無効審判請求され た場合、無効理由を解消するためには、請求項の削除しかできないと言われてい ます。そのため、将来の無効審判に耐えうるように、実施例に限定した従属項の シリーズを特許時に作成しておくべきであると言われています。 続きを読む

冒認特許の取戻請求権ーところで「冒認」って何?

Manchester Special Constabulary Patrol平成23年の特許法等の一部改正により、いわゆる冒認出願(特許を受ける権利を有しない者が特許出願人になっている出願)に対する救済措置が設けられました(平成24年4月1日に施行)。冒認出願に対して特許権が設定登録されたときは、真の権利者(発明者又は発明者から特許を受ける権利を承継した者)は、冒認出願に対する特許の特許権者に対して特許権の移転の請求をすることができるようになります。 続きを読む

これもブリティッシュユーモアか?

英判事「アップルほど格好良くないから誰も間違えない」とサムスンに軍配:Samsung tablets ‘not as cool’ as Apple’s – UK judge

サムソンのギャラクシータブはアップルのiPadの意匠権を侵害しない。なぜなら、サムソンのタブレットはアップルのiPadほどクールじゃないから(誤認混同を生じない)だって。私もそう思うけど、そこ言う?この判事好きだね。

審査官/審判官の立証責任について(2)

審査官の立証責任の話の続きです。具体的な案件の話をするとややこしいので、仮想的な事例で説明します。

リクライニングチェアAに係る特許出願があり、リクライニングチェアBを開示した引例によって新規性の有無が争われているとします。 続きを読む

複数の主体による特許発明の実施

知財高裁平成22年3月24日判決(平成20年(ネ)第10085号)の「第4 当裁判所の判断」の「3 被控訴人の侵害主体性(争点7)」における議論は、複数の主体が特許発明の実施に関与する場合の特許権侵害の成否に関するものである。原則、特許請求の範囲を分節した構成要件のすべてを被告が単独で実施する場合に特許権侵害が成立する。特許権者は業として特許発明の実施をする権利を専有し(特許法68条)、特許発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて定めなければならない(特許法70条1項)ところ、特許発明の構成の一部のみしか実施しない者に権利行使を許すと、特許権の権利範囲についての予測可能性が大きく損なわれることになるからである。しかし、本件のように複数の主体が特許発明の実施に関与し、単独の主体で見ると、特許発明の構成のすべてを実施しているのではない場合、原則論を採用すると、いずれの主体も特許権を侵害していないことになり、特許権の保護が十分であるとは言えない。そこで、従前は、以下のような理論構成を行って、特許権の侵害を肯定することが行われてきた。 続きを読む