月別アーカイブ: 2013年9月

ブラックベリー身売りの前に見ておきたいイギリスのコメディ

Autumn Blackberriesカナダの通信機器メーカーのブラックベリー・リミテッド(旧リサーチ・イン・モーション・リミテッド)がカナダのフェアファックス・フィナンシャル・ホールディングズを中心とする企業連合に身売りすることが決まった。数年前までは米国人がブラックベリーをもっているのをよく見かけたが、今ではすっかりiPhoneに取って代わってしまった。いよいよブラックベリーが姿を消してしまう前に、ぜひ見納めしておきたいイギリスのコメディがある。 続きを読む

人をほっとさせるレモン飲料なのか、温かいレモン飲料なのか?

Calpis Hot Lemonカルピス株式会社の商標「ほっとレモン」の商標登録の取消決定を維持する判決が知財高裁から出されました(平成24年(行ケ)10352号(知財高裁平成25年08月28日判決))。カルピス社は商標「ほっとレモン」が「人をほっとさせるレモン飲料」というイメージとともに多くの需要者に周知されてきていると主張しましたが、裁判所は、商標「ほっとレモン」は、「温かいレモン飲料」であることを普通に表示する標章のみからなる商標に過ぎず、「ほっと」の文字部分が長く使用された結果、商品の出所識別機能を有するに至ったものではないとしました。 続きを読む

代理人のミスに寛容な米国特許商標庁ー合衆国の建国の精神に立ち返って考える

macro monday | generosity特許や商標などの知的財産権を取得する手続きにおける代理人(出願人に代わって特許庁に対する手続きを行う弁理士や弁護士など)のミスは、知的財産権を取得できないという致命的な結果を招くことがある。しかしアメリカという国は懐が深い。日本では考えられないような代理人の致命的なミスがあっても、出願人の権利を維持し、回復しようとする救済処置が充実している。これはアメリカ合衆国の建国の精神に立ち返って理解するとよい。 続きを読む