election要求への応答

election要求が来たのですが、species間でクレームが重複して列挙されています。しかも審査官のクレームの分類は間違っています。どう対応すべきでしょうか?

election要求は、species(簡単にいえば実施の形態)を選択させるものですから、「発明が2つ以上あるから、どのクレームを審査対象とするか決めなさい」というrestrictionとは性質が異なるものであると理解しています。

ただし、併合出願の場合には、electionとrestrictionがダブルで要求されることもあるのではないかと思います。(実施の形態が複数あると同時に、発明も複数あるという場合。)

electionはspeciesを図面や実施の形態の番号で特定していると思います。まれにクレームも特定しているかもしれません。species(実施の形態)とクレームが必ずしも1対1でないことを考えると、speciesに重複してクレームが入っていることもあるだろうと思います。electionはrestriction(発明が2つ以上ある場合)とは違う性質のものであると考えれば、species間でクレームの重複があることは別におかしくないと思います。(そもそもgenericクレームであれば、複数のspeciesにまたがって分類されるはずですし。)

たとえば
species 1(図1)   Claims 1, 2, 4
species 2(図2)   Claims 1, 2, 3, 5, 7
species 3(図3)   Claims 1, 6
みたいな感じです。

出願人は、いずれかのspeciesすなわち実施の形態か図面を選択して、その実施の形態/図面がカバーしているすべてのクレームをリストすることで、electionに応答することができます(MPEP809.02(a))。これはtraverseではなくて、普通の応答です。

(1)election要求があった場合、できるだけ多くのクレームもしくはもっとも重要なクレームをリストできるような図面を選択する、
(2)election要求に備えて、出願の際、はじめからすべてのクレームをサポートするような図面を1つ書いておく(election要求でその図面を選択すれば、審査官はすべてのクレームを審査しなければならなくなる)というストラテジーも知られています。

上記の例では、
species 0(図0)   Claims 1-7
species 1(図1)   Claims 1, 2, 4
species 2(図2)   Claims 1, 2, 3, 5, 7
species 3(図3)   Claims 1, 6
というように、図0と実施の形態0をはじめから書いておけということですね。

コメントを残す