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	<title>知的財産　法とビジネス &#187; ぱっと見！判決</title>
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	<description>Ａｑｕｉｌａ’ｓ　Ｂｌｏｇ</description>
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		<title>逆転洗濯機と二重反転プロペラでは解決課題が大きく隔たる</title>
		<link>http://iplawbusiness.net/blog/archives/1347</link>
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		<pubDate>Fri, 24 Jan 2014 06:39:09 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Aquila]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ぱっと見！判決]]></category>

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		<description><![CDATA[［カンケツハンケツ®］ 本件発明とは解決課題が大きく隔たる引用発明を組み合わせて進歩性を否定することには慎重であるべき。 平成22年(行ケ)第10298号　審決取消請求事件　平成23年10月4日　知的財産高等裁判所 ［判 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a title="散花" href="http://www.flickr.com/photos/7224331@N03/3205131853/" rel=""><img class="alignleft" style="float: left;" alt="散花" src="http://farm4.staticflickr.com/3111/3205131853_52e0e69a94_m.jpg" /></a>［カンケツハンケツ®］<br />
本件発明とは解決課題が大きく隔たる引用発明を組み合わせて進歩性を否定することには慎重であるべき。<span id="more-1347"></span></p>
<p><a href="http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111006132823.pdf" target="_blank">平成22年(行ケ)第10298号　審決取消請求事件　平成23年10月4日　知的財産高等裁判所<br />
</a></p>
<p>［判旨］<br />
補正発明（補正後の本件発明）は「洗濯機での使用に適した伝動機構」、刊行物１発明は「洗濯兼脱水槽を備えたいわゆる一槽式脱水洗濯機」、刊行物２発明は「主として船舶に用いられる二重反転プロペラのための反転装置」に関するものである。</p>
<p>「軽量な衣類を洗濯するための動力伝達機構と，重量のある船舶を推進させるための動力伝達機構とでは，設計思想に大きな相違が存在することが技術上明らかであ」るが、特許庁は、技術分野の異なる刊行物１発明（主引例）と刊行物２発明（副引例）を組み合わせて、補正発明には進歩性がないとした。</p>
<p>刊行物２発明は，「主プロペラの回転により生じる反トルクを打ち消すために，主プロペラとは逆方向に回転する副プロペラを設けた」二重反転プロペラ機構に関するものであり、主に飛行機や船舶等で用いられる。「空中や水上を走行する飛行体や船舶は，地上に配置された物体や地上を走行する走行体と比較して姿勢が安定しないため，推進用の主プロペラを高速で回転させるほど，これとは逆方向に姿勢が傾く傾向が大きくなることから，副プロペラを設けて，これを主プロペラとは逆方向に回転させることによって，主プロペラの回転に起因した姿勢の傾きを抑制する必要がある」という理由からである。</p>
<p>「刊行物１発明は，衣類の洗浄力の向上を課題とした技術であるのに対して，刊行物２発明は，船舶等の姿勢の安定化を本来的な課題とした船舶等に固有の技術である点で，両者の解決課題は大きく隔たっている。」</p>
<p>「刊行物１発明の洗濯機の動力伝達機構と，刊行物２発明の船舶等の二重反転プロペラの動力伝達機構とは，技術分野が相違し，その設計思想も大きく異なることから，洗濯機の技術分野に関する当業者が，船舶の技術に精通しているとはいえず，洗濯機の動力伝達機構を開発・改良する際に，船舶等の分野における固有の技術である二重反転プロペラに類似の技術を求めることは，困難であるというべきである。また，洗濯機は，通常，床面上に設置して安定な状態で使用されるから，撹拌機や内槽の回転によって生じる反トルクの問題を考慮する必要がないことが一般的であると解される。」</p>
<p>「したがって，当業者が，洗濯機の分野では本来的に要求されない二重反転プロペラに関する刊行物２の記載事項を，刊行物１発明に適用することは困難であ」るとして、特許庁の拒絶審決には取り消されるべき理由があるとした。</p>
<p>特許庁は、「刊行物１発明と刊行物２発明とは，伝動機構である点で同じ技術分野に属するものであり，また，１つの駆動力入力を２つの駆動力出力へと変換する，動力を伝達するという共通した作用，機能を有すると主張」していたが、裁判所は「解決課題が大きく隔たっている公知技術を組み合わせるに当たって，両者が動力伝達機構という汎用性の高い一般的技術分野に属するとしてその容易性の有無を判断することは慎重でなければなら」ないとして、特許庁側の主張を退けている。</p>
<p>［解説］<br />
本事件において、知財高裁（第二部塩月判事）は、「本件のように複数の発明を組み合わせて出願された発明の進歩性を否定しようとする場合には，それぞれの発明の技術分野，解決課題，組合せの動機付け等を具体的に検討しなければならない。刊行物１発明と刊行物２発明とは，前記のとおり，技術分野が異なるだけでなく，その解決課題も大きく隔たり，組合せの動機付けも明確でないから，被告の主張は採用することができない。」と述べている通り、技術分野が異なり、解決課題が大きく隔たっていたとしても、組合せの動機付けが明確にあるならば、刊行物２発明を刊行物１発明に組み合わせて本件発明は容易想到であるとする論理付けの余地も残している。発明の進歩性の判断は結局のところ、さまざまな要素を考慮に入れた総合判断によらなければならない。</p>
<p>弁理士　青木武司</p>
]]></content:encoded>
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		<title>額に汗して商品化しないと保護されない</title>
		<link>http://iplawbusiness.net/blog/archives/429</link>
		<comments>http://iplawbusiness.net/blog/archives/429#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 01 Feb 2013 07:38:01 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Aquila]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ぱっと見！判決]]></category>
		<category><![CDATA[日本実務]]></category>
		<category><![CDATA[知財実務]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://iplawbusiness.net/?p=429</guid>
		<description><![CDATA[［カンケツハンケツ®］ 商品形態模倣行為の不正競争につき損害賠償請求できるのは、当該商品を自ら開発、商品化した者等である。 東京地裁平成24年3月28日判決（平成21年（ワ）第43952号損害賠償等請求事件） 本件は、原 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a title="カンケツハンケツ®" href="http://iplawbusiness.net/blog/2008/03/16/%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84%e3%83%8f%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84/">［カンケツハンケツ®］</a><br />
商品形態模倣行為の不正競争につき損害賠償請求できるのは、当該商品を自ら開発、商品化した者等である。<span id="more-429"></span><br />
<a href="http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120329171920.pdf" target="_blank"><img title="もっと読む..." alt="" src="http://iplawbusiness.net/wp-includes/js/tinymce/plugins/wordpress/img/trans.gif" /></a><a href="http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120329171920.pdf" target="_blank"><img title="もっと読む..." alt="" src="http://iplawbusiness.net/wp-includes/js/tinymce/plugins/wordpress/img/trans.gif" /></a><br />
<a href="http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120329171920.pdf" target="_blank">東京地裁平成24年3月28日判決（平成21年（ワ）第43952号損害賠償等請求事件）<br />
</a></p>
<p>本件は、原告が販売していたフルーツジュース（「本件ジュース」）と内容物及び容器デザインが同一の商品（「被告商品」）を被告らが輸入し、販売する行為は、不正競争防止法2条1項3号の不正競争に該当するとして、原告が被告らに対して損害賠償金の支払い等を求めた事件である。</p>
<p>［判旨］<br />
不競法２条１項３号は，<span style="text-decoration: underline;">商品化のために資金や労力を投下した者の開発利益を，当該商品の形態を模倣するという行為を競争上不正な行為とすることにより保護する</span>ことを目的とするものであり，このような目的からすれば，本号の不正競争につき<span style="text-decoration: underline;">損害賠償を請求することができる者は，当該商品を自ら開発，商品化した者又はこれと同様の固有かつ正当な利益を有する者と解すべき</span>である。<br />
（中略）<br />
本件ジュースについては，その内容物，商品名，容器デザインのいずれについても，<span style="text-decoration: underline;">原告が独自の費用，労力を掛けてこれを開発，商品化したということはできない</span>（中略）。したがって，本件ジュースについて，原告は，自ら開発，商品化した者と認めることはできず，また，これと同様の固有かつ正当な利益を有する者と認めることもできないから，不競法２条１項３号の不正競争につき損害賠償を請求することができる者ということはできない。</p>
<p>なお、本件の控訴審（知財高裁平成24年09月19日判決（平成24(ネ)第10038号）も原審判決を支持した。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>用途発明のサポート要件・実施可能要件</title>
		<link>http://iplawbusiness.net/blog/archives/112</link>
		<comments>http://iplawbusiness.net/blog/archives/112#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 26 Feb 2010 08:18:49 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Aquila]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ぱっと見！判決]]></category>

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		<description><![CDATA[［カンケツハンケツ®］ 「樹脂配合用酸素吸収剤」という用途発明についてサポート要件・実施可能要件が満たされるには、発明の詳細な説明に当該樹脂一般について本件発明の作用効果を裏付ける記載が必要である。 平成20年（行ケ）第 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a title="カンケツハンケツ®" href="http://iplawbusiness.net/blog/2008/03/16/%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84%e3%83%8f%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84/">［カンケツハンケツ®］</a><br />
「樹脂配合用酸素吸収剤」という用途発明についてサポート要件・実施可能要件が満たされるには、発明の詳細な説明に当該樹脂一般について本件発明の作用効果を裏付ける記載が必要である。<br />
<span id="more-112"></span><br />
<a href="http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&amp;hanreiSrchKbn=01&amp;hanreiNo=37906&amp;hanreiKbn=06" target="_blank">平成20年（行ケ）第10304号　審決取消請求事件　平成21年8月18日　知的財産高等裁判所</a><br />
［判旨］<br />
原告は、本件発明に係る特許請求の範囲の記載がいわゆるサポート要件に欠け、また、発明の詳細な説明の記載が実施可能要件に欠けると主張する。<br />
特許法３６条４項は、「前項第三号の発明の詳細な説明には、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易にその実施をすることができる程度に、その発明の目的、構成及び効果を記載しなければならない。」と定めるところ、本件発明のように、特定の用途（樹脂配合用）に使用される組成物であって、一定の組成割合を有する公知の物質から成るものに係る発明においては、一般に、当該組成物を構成する物質の名称及びその組成割合が示されたとしても、それのみによっては、当業者が当該用途の有用性を予測することは困難であり、当該組成物を当該用途に容易に実施することができないから、そのような発明について実施可能要件を満たすといい得るには、発明の詳細な説明に、当該用途の有用性を裏付ける程度に当該発明の目的、構成及び効果が記載されていることを要すると解するのが相当である。<br />
発明の詳細な説明には、本件発明の酸素吸収剤を適用する樹脂をエチレン－ビニルアルコール共重合体とした場合の記載があるにすぎない。発明の詳細な説明に、エチレン－ビニルアルコール共重合体以外の樹脂一般について、本件発明が本件作用効果を奏することを裏付ける程度の記載がされているものと認めることはできず、その他、そのように認めるに足りる証拠はない。<br />
以上によると、発明の詳細な説明の記載は、特許法３６条４項に定める実施可能要件を満たすものと認めることは到底できないというべきである。<br />
特許請求の範囲の記載が特許法３６条５項１号に定めるサポート要件に適合するものであるか否かについては、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを対比し、発明の詳細な説明に、当業者において、特許請求の範囲に記載された発明の課題が解決されるものと認識し得る程度の記載ないし示唆があるか否か、又は、その程度の記載や示唆がなくても、特許出願時の技術常識に照らし、当業者において、当該課題が解決されるものと認識し得るか否かを検討して判断すべきものと解するのが相当である。<br />
本件発明の酸素吸収剤を適用する樹脂がエチレン－ビニルアルコール共重合体である場合はともかく、その余の樹脂一般である場合についてまで、発明の詳細な説明に、当業者において本件課題が解決されるものと認識し得る程度の記載ないし示唆があるということはできず、また、本件出願時の技術常識に照らし、当業者において本件課題が解決されるものと認識し得るということもできないといわざるを得ない。<br />
以上によると、本件発明に係る特許請求の範囲の記載が特許法３６条５項１号に定めるサポート要件を満たすものと認めることは到底できないというべきである。<br />
そうすると、「本件発明の効果を奏しない樹脂を包含する点で明細書の記載に不備があるとはいえない」とした本件審決の判断は誤りである。</p>
<p>［解説］<br />
本事件の争点は、「本件発明に係る特許請求の範囲の記載がいわゆるサポート要件に欠けているか、また、発明の詳細な説明の記載が実施可能要件に欠けているか」である。<br />
本件の請求項１は、「還元性鉄と酸化促進剤とを含有し且つ鉄に対する銅の含有量が１５０ｐｐｍ以下及び硫黄の含有量が５００ｐｐｍ以下であることを特徴とする樹脂配合用酸素吸収剤。」である。すなわち、本件発明は、「樹脂配合用酸素吸収剤」という用途発明である。本件発明について実施可能要件が満たされるには、発明の詳細な説明に、酸素吸収剤を適用する樹脂一般について、本件発明の酸素吸収剤を適用することが有用であること、すなわち、当該樹脂一般について、本件発明が所期する作用効果を奏することを裏付ける程度の記載がされていることを要すると解すべきである。<br />
発明の詳細な説明には、エチレン－ビニルアルコール共重合体については本件作用効果を裏付ける事項は記載されているが、樹脂一般については、本件作用効果を裏付ける事項は記載されていないし、示唆もされていない。<br />
そうすると、「本件発明に係る特許請求の範囲の記載がいわゆるサポート要件に欠けている」との裁判所の判断は妥当であるといえる。同様に、「発明の詳細な説明の記載が実施可能要件に欠けているか」との裁判所の判断も妥当であるといえる。<br />
本判決は、用途発明のサポート要件及び実施可能要件を解釈した点で興味深い判決である。</p>
<p>弁理士　松本　武信</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>委任省令要件違反？</title>
		<link>http://iplawbusiness.net/blog/archives/110</link>
		<comments>http://iplawbusiness.net/blog/archives/110#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 26 Feb 2010 08:17:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Aquila]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ぱっと見！判決]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://iplawbusiness.net/?p=110</guid>
		<description><![CDATA[［カンケツハンケツ®］ 請求項に係る発明が明細書の【発明が解決しようとする課題】に記載された課題に該当しない場合であっても、特許法３６条４項１号の委任省令要件に違反しない。 平成20年（行ケ）第10237号　審決取消請求 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a title="カンケツハンケツ®" href="http://iplawbusiness.net/blog/2008/03/16/%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84%e3%83%8f%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84/">［カンケツハンケツ®］</a><br />
請求項に係る発明が明細書の【発明が解決しようとする課題】に記載された課題に該当しない場合であっても、特許法３６条４項１号の委任省令要件に違反しない。<br />
<span id="more-110"></span><br />
<a href="http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&amp;hanreiSrchKbn=01&amp;hanreiNo=37864&amp;hanreiKbn=06" target="_blank">平成20年（行ケ）第10237号　審決取消請求事件　平成21年7月29日　知的財産高等裁判所</a><br />
［判旨］<br />
審決は、特許法３６条４項１号に規定する委任省令要件について、「請求項１～９，１１，１３～１４に係る発明は、段落０００７～０００９に記載された課題の何れにも該当しないものである。」とし、「本件の明細書は、請求項１～９，１１，１３～１４に係る発明について、経済産業省令で定めるところにより記載したものであるとは認められない。」と判断した。<br />
特許法３６条４項は、「発明の詳細な説明の記載は、次の各号に適合するものでなければならない。」と定め、同条同項１号において、「一　経済産業省令で定めるところにより、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものであること。」と定めている。特許法３６条４項１号において、「通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものであること」（いわゆる「実施可能要件」）を規定した趣旨は、通常の知識を有する者（当業者）がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したといえない発明に対して、独占権を付与することになるならば、発明を公開したことの代償として独占権を付与するという特許制度の趣旨に反する結果を生ずるからである。<br />
そのような、いわゆる実施可能要件を定めた特許法３６条４項１号の下において、特許法施行規則２４条の２が、（明細書には）「発明が解決しようとする課題及びその解決手段その他のその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が発明の技術上の意義を理解するために必要な事項」を記載すべきとしたのは、特許法が、いわゆる実施可能要件を設けた前記の趣旨の実効性を、実質的に確保するためであるということができる。そのような趣旨に照らすならば、特許法施行規則２４条の２の規定した「技術上の意義を理解するために必要な事項」は、実施可能要件の有無を判断するに当たっての間接的な判断要素として活用されるよう解釈適用されるべきであって、実施可能要件と別個の独立した要件として、形式的に解釈適用されるべきではない。<br />
審決の上記判断は誤りである。</p>
<p>［解説］<br />
本事件の争点は、特許法３６条４項１号に規定する委任省令要件について、「請求項に係る発明は、【発明が解決しようとする課題】の欄に記載された課題の何れにも該当しないものであれば、明細書はその請求項に係る発明について経済産業省令で定めるところにより記載したものであるとはいえないのか」である。<br />
特許法は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とし、新規な発明を公開した者にのみ、その代償として独占権たる特許権を付与する。当業者が実施をすることができる程度に明確かつ十分に公開したといえない発明に対して特許権を付与することになれば、特許制度の趣旨に反する。<br />
そこで、特許法３６条４項は、当業者が実施をすることができる程度に明確かつ十分に発明を公開させるために、「発明の詳細な説明の記載は、次の各号に適合するものでなければならない。」と定め、同条同項１号において、「一　経済産業省令で定めるところにより、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものであること。」と定めている。すなわち、特許法３６条４項１号により実施可能要件が規定されている。<br />
経済産業省令に当たる特許法施行規則２４条の２は、実施可能要件を設けた趣旨の実効性を実質的に確保するために設けられたといえる。したがって、「特許法施行規則２４条の２は実施可能要件と別個の独立した要件として形式的に解釈適用されるべきではない」との裁判所の判断は妥当であるといえる。<br />
本判決は、特許法３６条４項１号の経済産業省令を解釈した点で興味深い判決である。</p>
<p>弁理士　松本　武信</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>人間に自然に備わった能力も自然法則！？</title>
		<link>http://iplawbusiness.net/blog/archives/106</link>
		<comments>http://iplawbusiness.net/blog/archives/106#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 06 Jan 2010 08:13:25 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Aquila]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ぱっと見！判決]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://iplawbusiness.net/?p=106</guid>
		<description><![CDATA[［カンケツハンケツ®］ 人間に自然に具わった能力のうち特定の認識能力の利用も、自然法則の利用ということができる。 平成20年（行ケ）第10001号　審決取消請求事件　平成20年8月26日　知的財産高等裁判所） ［判旨］  [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a title="カンケツハンケツ®" href="http://iplawbusiness.net/blog/2008/03/16/%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84%e3%83%8f%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84/">［カンケツハンケツ®］</a><br />
人間に自然に具わった能力のうち特定の認識能力の利用も、自然法則の利用ということができる。<br />
<span id="more-106"></span><br />
<a href="http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&amp;hanreiSrchKbn=01&amp;hanreiNo=36727&amp;hanreiKbn=06" target="_blank">平成20年（行ケ）第10001号　審決取消請求事件　平成20年8月26日　知的財産高等裁判所）</a><br />
［判旨］<br />
ある課題解決を目的とした技術的思想の創作が、その構成中に、人の精神活動、意思決定又は行動態様を含んでいたり、人の精神活動等と密接な関連性があったりする場合において、そのことのみを理由として、特許法２条１項所定の「発明」であることを否定すべきではなく、特許請求の範囲の記載全体を考察し、かつ、明細書等の記載を参酌して、自然法則の利用されている技術的思想の創作が課題解決の主要な手段として示されていると解される場合には、同項所定の「発明」に該当するというべきである。<br />
本願発明は、非母語話者であっても、一般に、音声（特に子音音素）を聞いてそれを聞き分け識別する能力が備わっていることを利用して、聞き取った音声中の子音音素を対象として辞書を引くことにより、綴り字が分からなくても英単語を探し、その綴り字、対訳語などの情報を確認できるようにし、子音音素から母音音素へ段階的に検索をすることによって目標単語を確定する方法を提供するものである。<br />
本願発明は、人間（本願発明に係る辞書の利用を想定した対象者を含む。）に自然に具えられた能力のうち、音声に対する認識能力、その中でも子音に対する識別能力が高いことに着目し、子音に対する高い識別能力という性質を利用して、正確な綴りを知らなくても英単語の意味を見いだせるという一定の効果を反復継続して実現する方法を提供するものであるから、自然法則の利用されている技術的思想の創作が課題解決の主要な手段として示されており、特許法２条１項所定の「発明」に該当するものと認められる。<br />
そのような観点に照らすならば、審決の判断は、①「対訳辞書の引く方法の特徴というよりは、引く対象となる対訳辞書の特徴というべきものであって、（中略）対訳辞書の特徴がどうであれ人間が行うべき動作を特定した人為的取り決めに留まるものである」などと述べるように、発明の対象たる対訳辞書の具体的な特徴を全く考慮することなく、本願発明が「方法の発明」であるということを理由として、自然法則の利用がされていないという結論を導いており、本願発明の特許請求の範囲の記載の全体的な考察がされていない点（中略）において、妥当性を欠く。したがって、審決の理由は不備であり、その余の点を判断するまでもなく、取消しを免れない。<br />
のみならず、前記のとおり、本願の特許請求の範囲の記載においては、対象となる対訳辞書の特徴を具体的に摘示した上で、人間に自然に具わった能力のうち特定の認識能力（子音に対する優位的な識別能力）を利用することによって、英単語の意味等を確定させるという解決課題を実現するための方法を示しているのであるから、本願発明は、自然法則を利用したものということができる。本願発明には、その実施の過程に人間の精神活動等と評価し得る構成を含むものであるが、そのことゆえに、本願発明が全体として、単に人間の精神活動等からなる思想の創作にすぎず、特許法２条１項所定の「発明」に該当しないとすべきではなく、審決は、その結論においても誤りがある。</p>
<p>［解説］<br />
特許法２９条１項柱書きには、「産業上利用できる発明をした者は、次に掲げる発明を除き、その発明について特許を受けることができる。」と規定されている。そして、特許法２条１項には、「「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。」と規定されている。特許を受けるためには、特許法における「発明」をしなければならないわけだが、その「発明」とは「自然法則」を「利用」していることが要求される。したがって、「自然法則」とは何か、そしてその自然法則を「利用する」とはどういうことなのか、が問題となる。</p>
<p>争点となった本願請求項３は、人間に自然に具わった能力である子音に対する優位的な識別能力に着目し、英単語から母音を除いて子音だけの構成にした文字列が列挙されていることをひとつの特徴とする辞書について、その辞書の引き方が記載された請求項である。<br />
審決では、「人間が「辞書を引く方法」自体は，一般に，人間が行うべき動作を特定した人為的取り決めに基づく辞書の参照方法といえ，本願発明の「辞書を引く方法」も，人間が「辞書を引く方法」として解釈可能であ」り、「対訳辞書の特徴がどうであれ人間が行うべき動作を特定した人為的取り決めに留まるものである」と判断された。これに対し、裁判所は、上記「判旨」のごとく、「人間に自然に具えられた能力のうち、音声に対する認識能力、その中でも子音に対する識別能力が高いことに着目し、子音に対する高い識別能力という性質を利用して、正確な綴りを知らなくても英単語の意味を見いだせるという一定の効果を反復継続して実現する方法を提供するものであるから、自然法則の利用されている技術的思想の創作が課題解決の主要な手段として示されており、特許法２条１項所定の「発明」に該当するものと認められる。」と判断した。</p>
<p>言語の理解は人間の精神活動の中でも極めて高度な部類に属すと思われる。「子音」や「母音」は、人間が音波を分類して命名した人為的取り決めである。そうすると、裁判所は「子音」や「母音」の区別というよりは、人間の耳が、短時間で高周波成分を多く含む音波（子音）と比較的長い時間継続する高周波成分の少ない音波（母音）とを分別する仕組みを自然に持っており、その仕組が「自然法則」であると判断したと理解できる。その仕組みはおよそ人間であれば自然に備わるものであり、誰もが反復継続して発揮できる能力であるからである。そして音波の一種である言語の発声を、その「自然法則」を利用して分解すると、子音だけを並べた文字列が作成できる。この「子音だけを並べた文字列」をリスト化した辞書を引こうとする者は、辞書の利用に先立って言語の発声を「自然法則」を利用して子音に分解することになるので、自動的に自然法則を利用することになる。</p>
<p>本件における裁判所の判断を前提とするならば、人間の精神活動の中でも外界の情報の接点である五感（視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚）などの、脳によって高度な情報処理がされる前の低レベルな感覚は、「自然法則」と解釈できる余地があることになる。さらには、脳による情報処理の結果生まれる「錯覚」などの現象も、人間であれば自然に備わるものであるから、「自然法則」と解釈できるかもしれない。</p>
<p>このように、特許の保護対象である発明を定義づける「自然法則」およびその「利用」について、具体的な解釈が示された点で興味深い裁判例である。</p>
<p>弁理士　寺川 賢祐</p>
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		<title>明細書の記載は例示に過ぎない？</title>
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		<pubDate>Wed, 28 Oct 2009 08:11:27 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Aquila]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ぱっと見！判決]]></category>

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		<description><![CDATA[［カンケツハンケツ®］ 技術的範囲属否の判断において明細書より辞書・技術常識が優先された。 平成19年（ワ）第32525号　特許権侵害差止請求事件　平成20年7月24日　東京地方裁判所） 平成20年（ネ）第10065号　 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a title="カンケツハンケツ®" href="http://iplawbusiness.net/blog/2008/03/16/%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84%e3%83%8f%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84/">［カンケツハンケツ®］</a><br />
技術的範囲属否の判断において明細書より辞書・技術常識が優先された。<br />
<span id="more-103"></span><br />
<a href="http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&amp;hanreiSrchKbn=01&amp;hanreiNo=36663&amp;hanreiKbn=06" target="_blank">平成19年（ワ）第32525号　特許権侵害差止請求事件　平成20年7月24日　東京地方裁判所）</a><br />
<a href="http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&amp;hanreiSrchKbn=01&amp;hanreiNo=37311&amp;hanreiKbn=06" target="_blank">平成20年（ネ）第10065号　特許権侵害差止請求控訴事件　平成21年2月18日　知的財産高等裁判所）</a><br />
［判旨］<br />
（原審）<br />
本件発明においては，音声（可聴音）として一定の意味内容を認識できる伝言情報である「応答メッセージ」に基づいて，「新電話番号を案内している電話番号，新電話番号を案内していない電話番号，一時取り外し案内しているが新電話番号を案内していない電話番号」の「３種類の番号に仕分け」していること（構成要件Ｃ）が理解される。<br />
被告装置は，発呼を行ったときデジタル信号からなる切断メッセージが返された場合に，「切断メッセージ中の理由番号」に応じて「無効」，「移転」，「都合停止」等に電話番号を分類しているが，被告装置の「切断メッセージ中の理由番号」は，デジタル信号で表された番号（数字）の情報であって，音声（可聴音）として一定の意味内容を認識できる伝言情報に該当しないから，構成要件Ｃの「接続信号中の応答メッセージ」に当たらない。</p>
<p>（控訴審）<br />
証拠（甲９（IEEE電気・電子用語辞典））によれば，「信号」とは「装置と装置の間で制御，監視のために送受信する情報」を指すとされ，一方「信号音」とは「電気通信網上で伝達される可聴信号」を指すとされているから，「接続信号」は，可聴信号のみならず極性反転信号を含む上位概念と理解すべきである。確かに，本件明細書の発明の詳細な説明中では，「接続信号」について「信号音」であるとの記載があるが，他方，その種類に極性反転信号を含む旨の記載がされていることに照らすならば，「信号音」は「接続信号」の例示としての説明と理解すべきである。<br />
以上のとおり，「接続信号」は可聴信号に限られず，電話を発信したときに発信側に返戻される情報を指すものと解するのが相当である。<br />
本件特許の特許請求の範囲（構成要件Ｃ）によれば，「応答メッセージ」は「接続信号」に含まれること，また，応答メッセージに基づいて，無効となった電話番号の中で３種類の番号に仕分けすることが記載されている。<br />
証拠（甲９）によれば，「メッセージ」とは「任意の量の情報」ないし「言語その他の記号によって伝達される情報内容」（広辞苑第６版２７６６頁）を指す。ところで，本件発明の詳細な説明には，実施例として，「応答音」を用いて３種類の番号に仕分けする手段が示されている。しかし，前記２で判断したとおり，構成要件Ｂにおける「接続信号」は，可聴信号に限られるものではなく，可聴信号及び非可聴信号の両者を含む上位概念と理解すべきであることに照らすならば，構成要件Ｃにおける「応答メッセージ」も，可聴なものに限られると解すべき根拠はなく，応答を受けた可聴情報及び非可聴情報の両者を含む上位概念と理解するのが相当である。したがって，「応答メッセージ」とは電話を発したときに応答される言語その他の記号によって伝達される情報を指すものと解するのが相当である（「信号」と「メッセージ」はいずれも情報を指すものであり，「応答メッセージ」を「接続信号」と異なる性質を有するものとして，可聴のものに限定する根拠はない。）。<br />
被告装置は，別紙物件目録記載のとおり，切断メッセージ中の理由番号に応じて，当該電話番号を「有効」，「無効」等に分類するものであるから，被告装置の「理由番号」を含む切断メッセージは，「応答メッセージ」に該当することは明らかである。<br />
この点に対して，被告は，被告装置はＩＳＤＮの切断メッセージに基づいて電話番号の分類を行うものであり，着呼音，極性反転信号又は話中音の有無と音声メッセージの存否をもって無効電話番号と判定する技術思想を用いるものではないから構成要件Ｃを充足しないと主張する。<br />
しかし，被告の主張は，以下のとおり失当である。すなわち，①本件特許の特許請求の範囲（構成要件Ｃ）には，「接続信号中の応答メッセージ」と記載され，可聴音に限定する記載はないこと，②したがって，本件発明は，その技術思想として「応答メッセージ」によって無効電話番号を判別する技術が開示されていると解されること，③証拠（甲１６，１７）によれば，本件特許出願時において，既にＩＳＤＮ技術が存すること，ＩＳＤＮの網から応答される情報を取得し，同情報に基づいて電話番号の有効性を判別することが知られていたことからすれば，本件明細書に接した当業者としては，本件発明においては，ＩＳＤＮ技術を除外して，上記の技術思想が開示されていると認識することはないというべきである。したがって，仮に本件明細書における実施例が音声メッセージによって無効電話番号を判別する技術に関するものであっても，それはあくまで実施例として示されたにすぎないと解すべきであるから，本件発明の技術的範囲が音声メッセージに限定されるものではない。したがって，被告の上記主張は理由がない。</p>
<p>［解説］<br />
原告は特許第３９９８２８４号の特許権者である。原告は被告が製造し使用している被告装置がこの特許権を侵害すると主張して被告装置の製造及び使用の差し止めを求めた。本件特許の明細書に記載された実施の形態はアナログ電話の技術を前提にしている。しかしながら被告装置はデジタル電話の技術（ＩＳＤＮ技術）を使用したものである。原告は、請求項の文言上は発明がアナログ電話に限定されるべき理由はないから被告装置は本件特許の技術的範囲に属すると主張した。対して被告は、請求項の文言には多義に解釈されうる用語があり、その用語は明細書の記載を参酌して理解されるべきである。そしてアナログ電話の技術を前提とする実施の形態に立ち返ると、被告製品は技術的範囲から外れると主張した。<br />
第１審は基本的に被告の主張を支持し、請求項の文言を明細書（内的証拠）の記載を元に解釈し非侵害とした。しかしながら第２審では、主に辞書（外的証拠）による用語の定義を優先して請求項の文言を解釈し、明細書の記載は単なる例示に過ぎないと判断した。ここでは、本件特許の出願時にはデジタル電話の技術（ＩＳＤＮ技術）が広く知られていたということが判断に大きく影響を与えたものと思われる。つまり第２審では、特許権者が本件特許の請求項を作成した際、当然デジタル電話の技術も念頭に置いており、その上で実施例としてはアナログ電話の技術を採用したと判断されたのではないかと思われる。<br />
第１審の判断は権利化後の技術的範囲属非の判断のこれまでの流れをくむ形となっているが、第２審ではそれが覆されている点が興味深い。両審ともそれぞれ一理ある判決である。少なくともこれまでの流れとは異なる今回の第２審判決が出たことで、クレイム解釈の予測性が低くなったと言える。つまり、より「やってみなければわからない」のである。</p>
<p>弁理士　西守　有人</p>
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		<title>事後無効でやりなおし！？</title>
		<link>http://iplawbusiness.net/blog/archives/99</link>
		<comments>http://iplawbusiness.net/blog/archives/99#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 19 May 2009 08:09:29 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Aquila]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ぱっと見！判決]]></category>

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		<description><![CDATA[［カンケツハンケツ®］ 原判決で認識のない別異の無効理由による無効確定が、確定判決の再審事由となりうる。 平成18年(ム)第10002号, 平成19年(ム)第10003号特許権侵害差止再審請求事件 平成20年7月14日  [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a title="カンケツハンケツ®" href="http://iplawbusiness.net/blog/2008/03/16/%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84%e3%83%8f%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84/">［カンケツハンケツ®］</a><br />
原判決で認識のない別異の無効理由による無効確定が、確定判決の再審事由となりうる。<br />
<span id="more-99"></span><br />
<a href="http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&amp;hanreiSrchKbn=01&amp;hanreiNo=36613&amp;hanreiKbn=06" target="_blank">平成18年(ム)第10002号, 平成19年(ム)第10003号特許権侵害差止再審請求事件 平成20年7月14日 知的財産高等裁判所</a><br />
［判旨］<br />
◆特許権侵害差止請求事件<br />
・本件特許：特許第2662538号<br />
・発明の名称：生海苔の異物分離除去装置<br />
出願日：平成6年11月24日（特願平6-315896号）<br />
登録日：平成9年 6月20日<br />
・原告：株式会社親和製作所<br />
被告：フルタ電機株式会社<br />
◆事件経緯<br />
H10.5.28　東京地裁に差止請求提起（平成10年(ﾜ)第11453号）<br />
∵本件発明１（請求項１）および本件発明２（請求項２）に抵触<br />
※均等の主張あり<br />
H12. 3.23　認容判決<br />
∵本件発明１，２のそれぞれに均等<br />
H12..　　　東京高裁に控訴提起（平成12年(ﾈ)第2147号）<br />
→§36④又は⑥の違反の無効理由を主張<br />
H12.10.26　棄却判決<br />
∵一審判決と基本的に同旨、明らかに無効とはいえない<br />
H12..　　　最高裁に上告受理の申立て（平成13年（受）第221号）<br />
H13.4.11　上告不受理　→原判決が確定<br />
<span style="color: #ff0000;">※損害賠償請求<br />
（平成13年（ワ）第14954号）</span></p>
<p><span style="color: #0000ff;">（本件発明１に対する無効審判）</span><br />
H15.6.16　本件特許１について無効審判請求（無効2003-35247）<br />
H16.4. 6　請求不成立審決　　<span style="color: #ff0000;">※損害賠償請求について和解（H15.10.22）</span><br />
H16..　　　東京高裁に審決取消訴訟提起（平成16年（行ｹ）第214）<br />
H17.2.28　認容判決（審決取り消し）<br />
H17.5.12　特許庁にて本件特許１の無効審決<br />
H17..　　　知財高裁に無効審決取消訴訟提起<br />
H17.11.9　棄却判決<br />
H18..　　　最高裁に上告受理の申立て（平成18年（行ﾋ）第24号）<br />
H18.4.4　　上告不受理　　<span style="color: #ff0000;">→本件特許１の無効審決が確定</span></p>
<p><span style="color: #0000ff;">（本件発明２に対する無効審判）</span><br />
H17.4.26　本件特許２について無効審判請求（無効2005-80132）<br />
H18.7.19　無効審決<br />
H18..　　　知財高裁に審決取消訴訟提起（平成18年（行ｹ）第10392号）<br />
H19.3.28　棄却判決<br />
H19..　　　最高裁に上告受理の申立て（平成19年（行ﾋ）第200号）<br />
H19.7.19　上告不受理　　<span style="color: #ff0000;">→本件特許２の無効審決が確定</span></p>
<p><span style="color: #0000ff;">◎再審請求</span><br />
H18.4.28　知財高裁に原判決（全部）に対する再審の訴えを提起（第１事件）<br />
H18.11.29　原判決のうち、<span style="color: #ff0000;">本件特許１</span>に基づく請求に関する部分について<span style="color: #ff0000;">再審開始決定</span><br />
H19.8.13　知財高裁に原判決（全部）に対する再審の訴えを提起（第２事件）<br />
→再審請求の趣旨を変更：原判決のうち本件特許２に基づく請求に関する部分<br />
H20.3.10　原判決のうち，<span style="color: #ff0000;">本件特許２</span>に基づく請求に関する部分について<span style="color: #ff0000;">再審開始決定</span><br />
H20.7.14　<span style="color: #ff0000;">原判決（確定判決）の取り消し</span>（逆転判決）</p>
<p>◆再審原告の主張（要約）<br />
本件特許の無効審決が確定したことにより、本件特許権は初めから存在しなかったものとみなされるため（§125）、侵害の判断は成立し得ない。<br />
よって、原判決を取り消したうえ、再審被告の請求を棄却すべき。</p>
<p>◆再審被告の主張（要約）<br />
１）控訴審判決において本件特許無効の主張が排斥されたため、原判決の確定により本件特許の有効性は決着ずみであり、別個の無効理由であっても蒸し返しは許されない。<br />
∵キルビー判決より、裁判所は独自の判断可<br />
２）民事訴訟の紛争解決機能に基づき、特許の有効性も含めて審理判断をした確定判決による決着は尊重される必要があり、無効審決が確定しても覆されるべきではない。<br />
３）原判決前から無効審判請求が繰り返された経過からみても、本件特許の有効性は決着済みというべき。無効審決の確定による権利消滅の抗弁を主張することは、信義則に反し、権利の乱用であり許されない。<br />
４）本件特許権の侵害に基づく損害賠償請求訴訟において訴訟上の和解が成立した。本件特許を無効とする審決が確定したことによる再審請求は信義則に反する。</p>
<p>◆裁判所の判断（要約）<br />
（再審被告の主張１、２に対して）<br />
・再審開始決定が確定した後の本案の審理においては、判決の確定力自体が失われている。</p>
<p>・特許権侵害訴訟を審理する裁判所は、キルビー判決後においても、特許が有効であることを前提とした上で、権利濫用の抗弁となる無効理由の存在の明白性を判断するのであり、特許の有効無効それ自体を判断するものではない。このため、<span style="color: #ff0000;">権利濫用の抗弁と無効審決の確定による権利消滅の抗弁とは別個の法的主張</span>と理解すべき。</p>
<p>・再審原告が<span style="color: #ff0000;">前審控訴審で権利濫用の抗弁として主張した無効理由と、無効審決の理由とされた無効理由とは異なる</span>ものであり、しかも<span style="color: #ff0000;">原判決の当時、無効審決の無効理由とされた公知例の存在を再審原告が認識していなかったことは当事者間に争いがない。</span>したがって、再審原告が無効審決の確定による権利消滅の抗弁を主張することが無効理由の主張を蒸し返したものであるとは認められない。</p>
<p>（再審被告の主張３に対して）<br />
・無効審判の請求人及び請求期間には制限がなく、また、特許無効審判の確定審決の登録による同一事実及び同一証拠に基づく対世的な<span style="color: #ff0000;">一事不再理効の制約（特許法１６７条）に抵触しない限り、</span>同一人であっても再度の無効審判請求ができる等の無効審判制度の趣旨に照らすならば、無効審判請求を繰り返し行ったとの一事をもって直ちに再審原告と再審被告との間において無効審決がされる前に本件特許の有効無効問題に決着がついたものと扱うべき理由はないし、本件全証拠を検討しても、再審原告の無効審判請求が濫用的なものであってそれによる法律効果の主張を再審開始後の本案の審理において制限しなければならない事情は窺われない。</p>
<p>（再審被告の主張４に対して）<br />
・本件和解が成立した当時、再審原告がした本件特許についての無効審判請求が特許庁に係属しており、かかる状況を前提として、再審原告は再審被告に対し和解金を支払うものの、無効審決が確定しても再審被告は<span style="color: #ff0000;">和解金の返還義務はない</span>とされ、他方、上記<span style="color: #ff0000;">無効審判請求はそのまま維持</span>され、また、<span style="color: #ff0000;">将来の無効審判請求を禁止する条項もなかった</span>というのであるから、<span style="color: #ff0000;">本件和解においては、原判決の認めた侵害行為の差止め等に関して何らの合意も成立しておらず、また、前提とされていなかったものと認めるのが相当</span>である。したがって、将来本件特許を無効とする審決が確定しても、原判決の認めた侵害行為の差止め自体はそのまま維持することが本件和解の内容であるとの再審被告の上記主張は理由がない。</p>
<p>以上によれば、本件再審請求が本件和解の趣旨に反するとは認められないから、本件再審請求が信義則に反するとの再審被告の主張は理由がない。</p>
<p>［解説］<br />
本件は、キルビー判決後、特許法104条の3の立法前に原判決が確定したものです。<br />
原審の控訴審においては特許法３６条違反の無効理由の主張もなされましたが棄却され、さらに最高裁においても上告不受理となり原判決が確定しました。一方、これと並行して損害賠償請求が提起されましたが、その控訴中に和解が成立しました。<br />
しかし、原判決確定後に本件発明１について請求された無効審判がその和解後も継続し、審決取消訴訟も経てその無効審決が確定しました。この無効審判の請求認容判決がなされた頃、主引例を同じくした別の無効審判請求が本件発明２についてもなされ、審決取消訴訟も経てその無効審決も確定しました。これを受けて再審原告が再審の訴えを提起し、原判決（確定判決）の取り消しに到ったものです。<br />
事後的な無効審決の確定も再審事由（民訴§338①八）に該当すると考えられる一方で、紛争の早期解決を図るキルビー判決の趣旨、また後の特許法104条の3の立法趣旨とは相反するものともいえ、注目すべき判決であるといえます。<br />
また、この再審においては訴訟上の和解における和解条項にも触れられており、損害賠償の不返還のみならず、将来の無効審判請求を禁止条項などの精算条項の必要性についても考えさせられる参考事例であるといえます。</p>
<p>弁理士　松尾 卓哉</p>
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		</item>
		<item>
		<title>品種名と商標登録</title>
		<link>http://iplawbusiness.net/blog/archives/95</link>
		<comments>http://iplawbusiness.net/blog/archives/95#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 14 Jan 2009 08:05:45 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Aquila]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ぱっと見！判決]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://iplawbusiness.net/?p=95</guid>
		<description><![CDATA[［カンケツハンケツ®］ 農作物の品種名を表示する商標は、指定商品がその種子であっても品質表示に該当する。 平成20年(行ケ)第10027号 審決取消請求事件 平成20年6月30日 知的財産高等裁判所 ［判旨］ （原判決よ [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a title="カンケツハンケツ®" href="http://iplawbusiness.net/blog/2008/03/16/%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84%e3%83%8f%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84/">［カンケツハンケツ®］</a><br />
農作物の品種名を表示する商標は、指定商品がその種子であっても品質表示に該当する。<br />
<span id="more-95"></span><br />
<a href="http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&amp;hanreiSrchKbn=07&amp;hanreiNo=36550&amp;hanreiKbn=06" target="_blank">平成20年(行ケ)第10027号 審決取消請求事件 平成20年6月30日 知的財産高等裁判所</a><br />
［判旨］<br />
（原判決より引用）<br />
農作物の品種の表示はその農作物の品質を表示するものである以上，果実等の収穫物ではなく種子を指定商品として商標登録出願する場合でも，当該表示はその種子からいかなる収穫物が得られるかという意味において商品である種子の品質を表示するものといえるから、指定商品が収穫物ではなく種子であることをもって商標法３条1項３号の該当性を否定することはできない。</p>
<p>［解説］<br />
本件は、種子・苗木の生産販売等を目的とする会社である原告が、指定商品を第３１類「メロンの種子、メロンの苗」として商標「アンデス」を出願したところ、特許庁において拒絶査を受け、さらに拒絶査定不服審判において請求不成立の審決を受けたことから、その取消しを求めた審決取消訴訟である。<br />
本件では、<span style="border-bottom: solid #800000 1px; color: #800000;">本件商標「アンデス」が商品「メロンの種子、メロンの苗」のいわゆる品質表示等に該当するか</span>（商標法第3条第1項第3号該当性）が問題となったが、裁判所は、特許庁の判断を維持し、本件商標の登録を認めなかった。<br />
商標法第３条第１項第３号により、使用される商品のいわゆる品質表示にあたるような商標はその登録が認められていない。これは、『取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものであるから、特定人による独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであることによると解される』（最高裁昭和５４年４月１０日第三小法廷判決・裁判集民事１２６号５０７頁参照）からである。<br />
特許庁においては、本件商標「アンデス」は、メロンの品種の一つを表示する語として普通に使用されているから、商標法第３条第１項第３号に該当すると判断され、登録が拒絶されたのである。</p>
<p>では、そもそも農作物の品種名は、商標登録することができないのだろうか？？？</p>
<p>上記特許庁の審決に対し、原告は、以下のように主張した。</p>
<p>【原告の主張のポイント】<br />
• 当該品種に係る種苗の生産販売・品種表示の使用が特定の生産者の管理下にあれば、種苗等の品種の表示は特定の出所を表示し、自他商品識別機能を有する。<br />
• 少なくとも、指定商品中「メロンの種子」については、交配方法のノウハウを知る原告のみが市場に供給し得るのであるから、自他商品識別機能を発揮している。</p>
<p>つまり、その品種を不特定人が生産販売、あるいは栽培することが可能か否かによって、商標としての機能の有無や登録性を判断するべきであるから、原告が独占的に生産販売する「メロンの種子」については、本件商標の登録が認められるべきだと主張した。</p>
<p>上記原告の主張に対し、裁判所は以下のとおりの判断を下した。</p>
<p>【裁判所の判断】<br />
(ⅰ)「（前略）ある農作物がいかなる遺伝的形質を有するかは，その農作物の色，形，味等を決する重要な要素となるから，<span style="color: #800000;">農作物の品種の表示はその農作物が有する品質を表すものである。</span>（中略）そうすると，商標登録出願に係る商標が農作物の品種名を表す文字からなり，その指定商品が当該品種に関する農作物である場合には，当該商標は商品である農作物の品質を表示するものであるから，商標法３条１項３号に該当し，同条２項*が適用される場合を除いては商標登録を受けることができないというべきである。」<br />
(ⅱ)「農作物の品種の表示はその農作物の品質を表示するものである以上，果実等の収穫物ではなく種子を指定商品として商標登録出願する場合でも，当該表示は<span style="color: #800000;">その種子からいかなる収穫物が得られるかという意味において商品である種子の品質を表示するものといえる</span>から，指定商品が収穫物ではなく種子であることをもって商標法３条１項３号の該当性を否定することはできない。」</p>
<p>（まとめ）<br />
① 農作物の品種名については、直ちにそれが品質表示であるとして商標登録されないのか。<br />
② 農作物そのものを商品とする場合と、その苗や種子の場合とで、登録性に違いはあるか。<br />
本件訴訟には、この２つの要素が含まれています。<br />
知財高裁は、農作物の品種名と商標登録の関係について、①原則として品種名はその農作物の品質表示に該当し、さらに、②その種子についても、農作物それ自体ではないという理由をもって品質表示に該当しないとはいえないと結論付けました。<br />
以上を踏まえれば、農作物の品種名の表示は、本来的に商標登録の制度にはなじまないと言えるのかもしれません。</p>
<p>*商標法第３条第２項は、同条第１項各号に掲げる商標であっても、使用の結果、自他商品識別機能を有するに至ったと認められる場合に限り、例外的に商標登録を認める規定です。</p>
<p>弁理士　安田　麻衣子</p>
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		<title>くびれた瓶はブランドシンボル！？</title>
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		<pubDate>Mon, 27 Oct 2008 08:04:27 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Aquila]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ぱっと見！判決]]></category>

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		<description><![CDATA[［カンケツハンケツ®］ 商品の瓶の立体的形状そのものであっても、他社商品とを区別する指標として認識される。 コカコーラ立体商標知財高裁判決 平成19年(行ケ)第10215号 審決取消請求事件 平成20年5月29日 知的財 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a title="カンケツハンケツ®" href="http://iplawbusiness.net/blog/2008/03/16/%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84%e3%83%8f%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84/">［カンケツハンケツ®］</a><br />
商品の瓶の立体的形状そのものであっても、他社商品とを区別する指標として認識される。<br />
<span id="more-93"></span><br />
コカコーラ立体商標知財高裁判決<br />
<a href="http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&amp;hanreiSrchKbn=07&amp;hanreiNo=36397&amp;hanreiKbn=06" target="_blank">平成19年(行ケ)第10215号 審決取消請求事件 平成20年5月29日 知的財産高等裁判所</a><br />
［判旨］<br />
（原判決より引用）<br />
リターナブル瓶入りの原告商品は、昭和３２年に、我が国での販売が開始されて以来、驚異的な販売実績を残しその形状を変更することなく、長期間にわたり販売が続けられ、その形状の特徴を印象付ける広告宣伝が積み重ねられたため、遅くとも審決時（平成１９年２月６日）までには、リターナブル瓶入りの原告商品の立体的形状は、需要者において、他者商品とを区別する指標として認識されるに至ったものと認めるのが相当である。</p>
<p>［解説］<br />
<img class="pict" title="平成20年5月29日　審決取消請求請求事件 図１" alt="平成20年5月29日　審決取消請求請求事件 図１" src="http://www.primeworks-ip.com/essay/img/img41_file.bmp" width="117" height="166" /><br />
<img class="pict" title="平成20年5月29日　審決取消請求請求事件 図２" alt="平成20年5月29日　審決取消請求請求事件 図２" src="http://www.primeworks-ip.com/essay/img/img40_file.bmp" width="116" height="164" /><br />
本件は、原告である ザ コカ・コーラ カンパニー（以下、コカ・コーラという。）が、自社の立体商標（原告商品のコーラ飲料の瓶の形状）についての商標登録出願が特許庁の審判において拒絶されたことを受け、これを不服として請求した審決取消訴訟である。<br />
特許庁においては、本件商標は、商品等の形状を普通に用いられる方法で表示する商標のみからなる商標というべきであるから、商標法３条１項３号に該当し、また、本件商標それ自体が自他商品の識別標識としての機能を有するに至っているとはいえないから、同法３条２項の要件を具備していないとして、その登録が拒絶された。しかし、知財高裁は、特許庁の判断を覆し、最終的に原告の立体商標の登録を認める結論を下した。</p>
<p>本件の判決は、一体どのような意味を有するのか。本件に関して注目すべきポイントを以下に述べる。</p>
<p>１. 商標の識別力について<br />
商標登録を受けるためには、審査において法律で定められたいくつもの要件をクリアしなくてはならない。その要件のひとつに、いわゆる“識別力”を有することが挙げられる。<br />
“識別力”とは、簡単に言えば、商標が有している“自分のものと他人のものを区別する機能”である。つまり、商品やサービスの普通名称や、いわゆる品質表示にあたるような商標については、識別力がない（本来的に商標としての機能が弱い）として、原則的に登録は認められない。</p>
<p>【商標法第３条第１項柱書】<br />
自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標については、次に掲げる商標を除き、商標登録を受けることができる。<br />
【商標法第３条第１項第３号】<br />
その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状（包装の形状を含む。）、価格若しくは生産若しくは使用の方法若しくは時期又はその役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標</p>
<p>今回問題となったコカ・コーラの商標のように、商品あるいは商品の容器（以下、商品等という。）の形状を立体商標として出願した場合、上記の商標法第３条第１項第３号を理由として登録が拒絶されるのが通常である。<br />
つまり、いわゆる文字商標における品質表示（例：商品「水」に商標「液体」等）と同様、立体商標における商品等の形状についても、単に商品の性質を表すに過ぎない商標であると判断される。</p>
<p>したがって、商品等の形状として、一般に採用し得ないような特異な形状でない限り、商品等の形状を立体商標とする出願は登録されにくい。</p>
<p>(a) 特許庁の判断<br />
今回、特許庁は、審決において、本件商標の自他商品識別力を以下のように認定判断した。<br />
「（前略）本件商標を構成する容器の特徴は、商品の機能をより効果的に発揮させたり，美観をより優れたものにする等の目的で同種商品が一般に採用し得る範囲内のものであって、商品「コーラ飲料」の容器として予測しがたいような特異な形状や特異な印象を与える装飾的形状であるということはできない。」</p>
<p>つまり、本件商標は、商標法第３条第１項第３号にいう“普通に用いられる方法”の域を出ないと判断したのである。</p>
<p>(b) 裁判所の判断<br />
「（前略）本件商標の立体的形状は、審決時（平成１9年２月６日）を基準として、客観的に見れば、コーラ飲料の容器の機能又は美感を効果的に高めるために採用されるものと認められ、また、コーラ飲料の容器の形状として、需要者において予測可能な範囲内のものというべきである。」</p>
<p>上記のように、裁判所も特許庁の判断を支持した。</p>
<p>では、なぜ本件商標の登録が認められたのだろうか？</p>
<p>【商標法第３条第２項】<br />
前項第三号から第五号までに該当する商標であっても、使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものについては、同項の規定にかかわらず、商標登録を受けることができる。</p>
<p>先に述べたとおり、原則として、本来的に識別力が弱い商標は登録されない。しかしながら、例えば、長年その商標を使用した結果、著名になったことによって、後から識別力を獲得する（事後的に他の商品と区別可能になる）場合があることから、このような場合は例外的に登録が認められる。</p>
<p>今回の事件において、原告であるコカ・コーラは、①原告商品の立体的形状が第３条第１項第３号に該当しない旨を主張すると同時に、②仮に同号に該当するとしても、第３条第２項が適用（使用の結果としての識別力獲得）されて登録されるべきであるとして、その登録性を争ったわけである。</p>
<p>(a) 特許庁の判断<br />
「使用に係る商標は、これに接する取引者、需要者において、その構成中、看者の注意を惹くように顕著に書された著名な「Ｃｏｃａ－Ｃｏｌａ」の文字部分（平面標章部分）を自他商品の識別標識として捉えるのに対し、立体的形状部分は、商品の容器の形状を表すものと認識するにとどまり、それ自体自他商品識別標識として捉えることはないというべきである。」</p>
<p>商標法第３条第２項適用の有無の判断においてポイントとなったのが、本件商標が「Ｃｏｃａ－Ｃｏｌａ」の文字を含まない、あくまでも瓶の立体形状のみであるのに対し、実際に使用されている原告商品には、「Ｃｏｃａ－Ｃｏｌａ」の著名な文字が付されている点である。<br />
特許庁は、瓶の形状それのみで需要者に広く認識されているとはいえないと判断した。</p>
<p>(b) 裁判所の判断<br />
知財高裁は、<br />
「（前略）使用に係る商標ないし商品等に当該名称・標章が付されていることやごく僅かな形状の相違が存在してもなお、立体的形状が需要者の目につき易く、強い印象を与えるものであったか等を総合勘案した上で、立体的形状が独立して自他商品識別力を獲得するに至っているか否かを判断すべきである。」<br />
として、商標法第３条第２項の適用における判断基準を示した上で、<br />
・ 原告商品の形状の長年にわたる一貫した使用の事実<br />
・ 大量の販売実績<br />
・ 多大の宣伝広告等の態様及び事実<br />
・ 当該商品の形状が原告の出所を識別する機能を有しているとの調査結果　等<br />
を考慮した結果、原告商品の立体的形状について蓄積された自他商品の識別力は極めて強いと判断した。</p>
<p>２．立体商標について<br />
立体商標とは、立体的な形状からなる商標をいい、日本では１９９７年４月より立体商標の登録制度が開始された。代表的な登録例としては、株式会社不二家のペコちゃん人形（登録第４１５７６１４号）やケンタッキーのカーネルサンダース立像（登録第４１５３６０２号）などがある。</p>
<p>商標法は、識別力（商標法第３条第１項および第２項）の取り扱いに関して、平面商標と立体商標を分けて規定しているわけではない。しかしながら、ペコちゃんやカーネルサンダースに代表されるいわゆるキャラクター商標とでもいうべき立体商標とは対照的に、商品等の形状を表した立体商標の登録性に関しては、従来より厳しい判断が下されてきた。<br />
例えば、ヤクルト飲料容器（平成12年(行ケ)第474号事件）、Ferragamoのかばん金具（平成13年(行ケ)446・447号事件）、菓子のひよ子（平成17年(行ケ)第10673号事件）の立体商標等は、いずれもその商標登録を拒絶された例である。<br />
そして、これらに関する裁判においては、対象となる商品自体が広く知られていた場合であっても、実際に使用されている立体的形状に文字標章が付されていたという事実が、立体的形状そのものの商標法第３条第２項の該当性を否定すべき重要な要素として斟酌されてきた。</p>
<p>３．まとめ<br />
本件では、世界的に著名といっても過言ではない「Ｃｏｃａ－Ｃｏｌａ」の文字標章が付されて使用されてきたにもかかわらず、瓶の立体的形状のみで識別力があると判断され、登録されたわけである。その点において、本判決の有する意義は大きい。</p>
<p>弁理士　安田　麻衣子</p>
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		<title>決定的な証拠が必要？？</title>
		<link>http://iplawbusiness.net/blog/archives/82</link>
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		<pubDate>Fri, 08 Aug 2008 07:57:25 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Aquila]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ぱっと見！判決]]></category>

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		<description><![CDATA[［カンケツハンケツ®］ 本件顧客情報に依拠したことを推認させる間接事実からも不正競争行為が推認できる。 平成12年(ネ)第5926号 損害賠償、営業行為差止等請求控訴事件 平成13年06月20日 東京高等裁判所（原審：平 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a title="カンケツハンケツ®" href="http://iplawbusiness.net/blog/2008/03/16/%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84%e3%83%8f%e3%83%b3%e3%82%b1%e3%83%84/">［カンケツハンケツ®］</a><br />
本件顧客情報に依拠したことを推認させる間接事実からも不正競争行為が推認できる。<br />
<span id="more-82"></span><br />
<a href="http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&amp;hanreiSrchKbn=07&amp;hanreiNo=12429&amp;hanreiKbn=06" target="_blank">平成12年(ネ)第5926号 損害賠償、営業行為差止等請求控訴事件 平成13年06月20日 東京高等裁判所</a>（原審：平成10年(ワ)第4447号・同年(ワ)第13585号　平成12年7月17日　東京地方裁判所）<br />
［判旨］<br />
（原判決より引用）<br />
被告枝川の個人所有のパソコンのハードディスクには本件顧客情報が入力されていたこと、被告会社のダイレクトメールの送付先には原告会社の顧客が多く含まれているのみならず、他社にとって有利な条件で契約を締結できる可能性のある顧客の占める割合の高いこと、その他本件顧客情報に依拠したことを強く推認させるデータの共通性が存在することからすれば、被告枝川が本件顧客情報を不正に取得し、同被告、被告松谷、被告会社がこれを利用してダイレクトメールの送付先を選定し、前記の通り約二六〇〇か所の事業所に送付したものと推認することができる。</p>
<p>［解説］<br />
本件は、原告会社の元従業員らが、在職中に原告会社の有する顧客情報（本件顧客情報）を持ち出し、退職後に設立した同種の営業を目的とする被告会社において、これを使用して営業活動をおこなったとして、不正競争防止法２条１項４号・５号に基づき当該営業行為の差止めおよび損害賠償を請求した事件の控訴審である。<br />
原審では、本件顧客情報の<span style="color: #800000;">営業秘密性</span>および被告らの<span style="color: #800000;">不正競争行為</span>が争点となったが、これに対し、東京地裁は、当該営業行為の差止めを含む原告の請求をほぼ認める判決を下した。さらに、控訴審においても、控訴人らの主張はいずれも退けられ、東京高裁は原判決を維持した。</p>
<p>不正競争防止法２条１項４号に規定する不正競争行為とは、営業秘密の不正取得行為自体、あるいは不正取得行為によって取得した営業秘密の使用等をいい、同法２条１項５号に規定する不正競争行為とは、不正取得行為の介在した営業秘密の使用等をいう。</p>
<p>本件においては、営業秘密である本件顧客情報は電子データであって、その使用行為を直接的に証明する証拠はなく、被告らが被告会社において顧客獲得を目的としたダイレクトメールを送付した事実、および当該ダイレクトメールの送付先と本件顧客情報との共通性など、証拠から推認されるいくつかの間接事実の積み重ねによって、被告らの不正競争行為が認定された。</p>
<p>ここで、原告側の要求が認められたのには、もうひとつ、原告会社における情報管理の徹底が大きく影響したと考えられる。<br />
つまり、不正競争行為が認められるためには、そもそも保護対象である営業秘密を、法律上「営業秘密」であると言える程度に管理していること（「秘密管理性」という。）が必要とされるのである。したがって、原審では、本件顧客情報の秘密管理性を含め、本件顧客情報が不正競争防止法上の「営業秘密」に該当するか否かも争点となった。</p>
<p>「原告会社のコンピュータシステムにおいてはパスワードは用いられていないものの、実際上はパスワードが幾重にも設定されているのと同じ効果があると評価できる。」</p>
<p>本件では、原告会社における徹底した情報管理体制（例えば、端末からの帳票出力は特定のプリンタに限定されていた、等）に加え、本件顧客情報を作成する開発用端末機に数段階でのキーワード入力が設定されていたことがポイントとなって、本件顧客情報の秘密管理性が認められ、不正競争防止法上の「営業秘密」に該当すると認定されたと言える。</p>
<p>（まとめ）<br />
営業秘密の保護については、大きく分けて（ⅰ）契約による場合（ⅱ）不正競争防止法による場合の２つに分類することができる。不正競争防止法は、契約関係にない当事者間の関係をも規律するという点で意義を有するが、あくまでも民法の特別規定であるという立場から、その適用にあたっては、非常に厳格な判断がなされるのが通常である。<br />
そもそも、企業おいてきちんと管理されていない情報は「営業秘密」というに足りず、そのような情報であれば特別に保護する必要はないというのが、不正競争防止法における営業秘密保護に関する考え方だと思う。したがって、従業員が退職時に会社の情報を持ち出し、それを別の会社で使用したとしても、営業秘密性が認められない情報であれば、不正競争行為とは認められない。</p>
<p>本件は、問題となった本件顧客情報についてその営業秘密性が認められ、さらには間接事実の積み重ねから不正競争行為が認定された点で、興味深い判決である。</p>
<p>弁理士　安田 麻衣子</p>
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